研究者って自称ギタリストと何が違うの?

クソ田舎助教から、政令指定都市に逃亡しました

激安で一口馬主になったよ

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一口馬主になった。
しかも月990円で。

競馬との出会い

私の競馬との出会いは小学生のころに家族で行った北海道旅行で、そこで何頭かの引退馬を見たことである。
当時引退したてだったはずのメジロマックーンを見たことは記憶にあるし、オグリキャップも見たことを覚えている。
2頭とも白かったから、その2頭は幼心に覚えやすかった。
そして当時の旅行の記録によれば元祖競馬ブームのハイセイコーをはじめ、三冠馬ミスターシービーや、サッカーボーイもそこで見たそうだ。



そして時が流れ、1996年か、そのくらいのころ、マキバオーによる競馬ブームがあり、ここで本当に競馬に出会う。
マキバオーダビスタのおかげで、クラスメイトや兄も競馬の話をするようになっていたのだ。
そんな時代だった。
中学生になった私はちょびっと競馬を見て、クラスメイトの話を聞くようになる。
その時、サイレンススズカの死で衝撃を受け、タイキシャトルの圧勝に感銘を受けた。
中学生ながら父に頼んでタイキシャトルの馬券を買ってもらった。
これが私が初めて手にした馬券だ。


それ以降、毎週熱心に競馬を見ていたわけではないが、成人後は何年かに一度は堅そうな有馬記念を買う、という距離感で競馬と付き合っていた。
あの日の有馬記念ディープインパクトは2着だったけど、いくらか稼がせてくれたので、その資金でデートした思い出が残っている。
新婚の時の有馬記念は、ゴールドシップワンアンドオンリーを買ったけど、来たのは切ったジェンティルドンナで2人して死んだ。


ギャンブルではない競馬を知る

しかし、競馬とはそのような古い付き合いがありながらも、競走馬をキャリアとして線で考える機会は少なく、買うそのレースで勝つか負けるかしか、点でしか見ていなかった。
恥ずかしながら、彼らを賭けの対象以上に考えたことはなかった。
有馬記念は買うけど、「三冠レース」すら知らなかった。
ところが最近、競走馬には登竜門的レースから始まるアスリートとしてのキャリアがそこにあることを知った。
これはドラマじゃないか。
スポ根じゃないか!


そして有馬記念以外にもちょこちょこ馬券に手を出すようになる。
キタサンブラック以来の競馬じゃないか。
今はコントレイルというのが強いのか、なるほど。


あの日の思い出のディープインパクトの息子、コントレイルの大阪杯で久々に馬券を買い落胆する。
しかし、あの大阪杯と、秋の天皇賞で裏切られたからこそ、ジャパンカップの勝利は感動的だった。
コントレイルを1年見続けて、私も馬のキャリアを、その傍で支えたいと思った。



そのころから興味はあったが、一口馬主とはいえそれなりにお金がかかるイメージがあったので現実にやろうとはなかなか思えなかった。
以前調べたときも、月3000円から4000円はどうやったって必要になる、という様子だったし、賞金配分でペイすることも、よほど幸運でない限りほぼない、ということだった。
妻子がおり、しかも妻が専業主婦という我が家において、主の私のお小遣いは月2万5千円である。
しかもここから昼食代を支出する必要がある。
2万5千円のうち昼食代に最低1万円は必要だし、コーヒー代、お茶代、ポケモンカード代などを差し引くと自由になるお金は月に5千円ほど。
それを全て会ったこともなく血もつながらない馬のために使えるほどの余裕は私の懐にはない。


しかし馬の成長に没入感がもっと欲しい。
ダビスタでは駄目だ。
仕方なくPOGなどをしてみるが、いくらPOG指名したとしてそれは他人。
何のリスクも支出も痛みもなく、「あの馬デビュー前から俺が目をつけてたんすよwww」を言ってドヤるだけのゲームでしかないことに気づいた。
それならば応援する馬の単勝馬券につぎ込むほうがよほど潔いし、文字通り身銭を切っている。
まあPOGやっててもどうせ馬券は買うんですけど。

そして一口馬主

やはりバーチャルではなく本当に馬を所有したい。
「俺の馬」を持ちたい。
そのためには馬主になるか、一口馬主になるかしか、「俺の馬」と言える馬は発生しない。
でもさー、高いじゃん。
お小遣いから月3千円は無理よ。
千円ならともかくさ。




…え?
…770円で入れる一口馬主がある!?


格安の一口馬主を調べたら本当にあった。
月会費700円の一口馬主が。
月々の馬の飼養代、厩舎代などの維持費は、馬の口数にもよるが月300円や200円ほど。
維持費200円なら月会費700円と合わせても900円、消費税を含めても990円しかかからない。
広尾サラブレッド倶楽部という会社だった。



いやいや、維持費はそうだとしても、馬代が高いんでしょ?
馬の資金をみんなで割るわけだから、それなりに支払わないといけないに決まっている。
だってほら、5400万円の馬を3000口で割れば1口1万8千円… あれ、普通に払える…
しかもキャンペーンで最初の4口まで馬代無料!?
え、1口なら馬代1万8千円は払わなくていいの?




いやいやいや
どうせそんな馬勝たないでしょ?
駄馬でしょ?
そもそも馬の勝ち上がり率って20%とかだし、クラブで誰も勝ち上がらないけどとりあえず出走だけさせるような感じなんじゃないのー
クラブにどんな馬いるのよー
誰だい?


パンサラッサ
え?
この前札幌記念で普通に本命にして馬券買いましたけど
ドバイでG1同着になったの中継見て叫びましたけど?
名馬じゃん
確かに馬主名、広尾レースって書いてある。
db.netkeiba.com




バスラットレオン
この前この子もドバイ行ってたよね?
普通に重賞馬だしNHKマイルだかG1も走ってたよね?
db.netkeiba.com




まじか。
でもさー
今そんなよさそうな子の出資募集してないよね?
チェックしてみるか。


ミスペンバリーの21
パンサラッサの弟
キズナ産駒
残口わずか
www.hirootc.jp




え?
欲しいよこいつ普通に。
体が小さくて育成が遅れてる?
いや関係ないだろう、血は血だ。
どうせ馬はレースが終わるまで走るか走らないかなんかわからないのだし。
3歳夏ごろに一発で勝ち上がり決めて、4歳から勝負でいいでしょ。


すぐにポチりましたね。
初回請求
馬代0円
会費770円(税込み)


ガチでその値段やん。
1月から飼養代等の維持費がおそらく220円かかってきて、月の支払いが770円から990円になるのだと思うが、これはお小遣いから払える額!!
本当にこんな値段で一口馬主になれるんだ!
年に1度、これとは別に保険代が数百円ほどかかるそうで、3年で1300円ほどはかかってくるみたいだけど、それも問題ない額。



後からもう少し調べると、維持費が安いクラブというと、広尾サラブレッドクラブとDMMバヌーシーという2つの名前があがってくるようだが、サイトの見やすさと、パンサラッサ弟の募集を見て迷うこともなかった。
広尾サラブレッドクラブ、いいよ、とっても。


本当に価値あるの?

そんな額でそんな小口なら、仮に大きいレース勝っても全然儲からないでしょーと思われるかもしれない。
でも、別にそれでいいんだよ!
「俺の馬」が欲しいからやるんだ。
「俺の馬の応援」がしたいからやるんだよ。
じゃあ逆に、大口買えば儲かるの?というと、それだって運よく大当たりしないと儲かりはしない。
そりゃ勝った時の一時的な配当金は、大口のほうが金額はでかくなるだろうけど、その分投資額も増えてるでしょ?
収支じゃ大口か小口かなんか関係ない、馬券でいうと厚く張るか薄く張るかだけの違いだ。
じゃあ一緒だよ。
例え当たればでかいとしても、月に5千円払って、馬購入代に年20万払うとかは無理。
それは何があっても無理。
お小遣いの範囲で、保険でいうと掛け捨てみたいな気持ちでできる一口馬主は、何があっても安くなきゃ無理。
そうなると広尾しか無理。
じゃあ潔く広尾で1/3000を1口でやるしかないんだよ。



ほとんどクラブの儲けにつながらないから、きっとクラブにとったら嫌な客だろうな、というのは正直認識している。
しかし、お小遣いの範囲でやるにはこの方法しかなかった。
計算すると計5口持ったほうが色々得なんだな、というのはわかるので、将来的に子供が大きくなって妻がパートに出だしたら5口まで持とうと考えている。
それまで嫌な客ですが、広尾サラブレッド様、よろしくお願いします。
20221031160337

必要なお金

ちょっと計算しておく。

この会社の特徴は、

・最初の4口まで口数に応じて月会費が増え、4口以上は3000円で固定
・最初の4口まで馬代が無料
・5口以上持つと口数に応じて馬代等に使用できるポイントが毎月付与される(実質キャッシュバック)
・5口以上持った会員は、口数に応じて馬への出資代がポイントで還元(実質キャッシュバック)

詳しいシステムは興味ある方は公式で見てください。
www.hirootc.jp
www.hirootc.jp


馬が5400万円の3000口募集、馬は3年間所有する、という条件でグラフを描いてみる

上のグラフ。
毎月支払わなければならない実際の支出。
つまり月会費+維持費。
ポイントを使える場所は決まっているため、ポイント使用を加味しないし、馬代金も含めていない。
最初の4口まではみるみる月額があがり、4口以降から傾きが緩やかになる。
5口以上持つほうが得に見えるが、いずれにしても持てば持つほど月に払う額は増える。当たり前だけど。
月にいくらまでなら払えるか?という視点は忘れちゃいけない。
1000円までの人は1口しか買えないし、1万円まで払える人は30口程度は持てる。


下のグラフ。
一口当たりのひと月当たりの実質支出。
実質というのは馬代金を含めたり、キャッシュバックのポイント分引いたりして月あたりに直した金額だ。
これは、最初の4口は1000円を超えており、月に1口当たり1100円近く払わなければならない。
このエリアが特別高い。
ポイントが付与される5口以上持つとぐっと値が下がり、5口から9口までは持つと月の支出は850-900円程度になる。
さらにポイント付与率が増える10口を持つとさらにぐっと減って740円前後まで下がる。
ここまでは1口あたりの会費額減少の恩恵と、ポイント付与の恩恵がでかい。


次に気になる点。
ここからさらに口数を増やした時に最も大きく影響してくるのは、馬代金に対するキャッシュバックだ。
5-9口なら馬代金の5%、50口以上なら馬代金の30%がポイントで還元されるようになるため、口数を増やすために必要になる大きなお金は、かなりがポイントとして返ってくる。
上手に他の割引も使えば馬代金の半額程度は戻せるようなので調べてみよう。


また、ポイント付与率が上がる10口、20口、50口を超えると、1口当たりの実質価格はポイント付与率の増加によりぐっと下がる。
最終的には50口持つと1口あたり、月630円程度まで下がることになる。
が、1口から10口にかけての大きな実質支出の減少率に比べ、10口から50口までの減少率は少し下がっている。
つまり10口だけでも50口負けないくらい十分お得と言えよう。

さらによく見ると、同じポイント還元率のなかでは、1口当たりの馬代金の負担が大きくなるため、口数を増やすほど1口あたりの価格がわずかに上昇するという結果になる。
つまり、50口より51口のほうがごくわずかに損だ。


以上の結果から、一番得な口数は10口ちょうど、または20口ちょうど、または50口ちょうどと言える。
お金に余裕のある人は、10口は買っておいた方がいい、と言えるだろう。
その場合、純粋な月の支払いは5500円。
臨時出費である馬代やポイント付与を含めた実質的な月額は7352円となる。
月に7500円程度の支払いが負担でない人は、10口は買うべきでしょう。


小口の場合、4口までは馬代が無料だから、と言って4口まで申し込むと一口当たりの料金は上がり、損に見える。
少ししか買わないなら1口だけにするのが得だ。

そして、4口まで買う人は5口買ったほうが得だ。
月の支払いは4口で4180円、5口で4400円となり、
馬代やポイントを含めた実質月額は4口で4320円、5口で4501円となる。
4口と5口では、馬の賞金の配当額は25%増えるのに対し、支払いは月200円程度しか変わらない。
3年で7200円程度の負担しか差がない。
月に4000-5000円程度払える人は断然5口買うべきである。


残念ながら私のお小遣いではこの4500円が支払えない。
これが無理なく払える、となると、お小遣いがもう1万円、とは言わないけど、8千円くらいはあがらないと厳しい。
お小遣いが月3万3千円を超えれば5口までは口数を増やしていこうと思う。
20221031160337